ヒトの体と心をもっと知るための三冊

ヒトの体と心をもっと知るための三冊

「ヒトの体と心をもっと知る」ための視点は、私たちが自分自身と向き合ううえで確かな灯りになります。
今回の3冊は、テーマも語り口もそれぞれ異なりますが、いずれも“ヒトとは何か”を立体的にとらえるための示唆を与えてくれる本です。
体と心の働きをもう一度丁寧に見つめたいとき、その理解を静かに深めてくれる3冊をご紹介します。

東島 威史
東島 威史
脳神経外科医・『不夜脳』著者
スタンフォード式 最高の睡眠

スタンフォード式 最高の睡眠

西野精治
いまさら紹介するのもためらうような、大ベストセラーの一冊です。
この本は自分で書籍を書くにあたり、再度しっかりと読み直し、参考にさせていただいた思い出の一冊です。
医学的なエビデンスと、それに対する解釈の混ざり具合が絶妙で、とにかくわかりやすく、大切なことが頭に残りやすく書かれています。
よい睡眠のための具体的な方法が、いつの間にかスッと入ってくる、そんな一冊です。
魚が存在しない理由 世界一空恐ろしい生物分類の話

魚が存在しない理由 世界一空恐ろしい生物分類の話

ルル・ミラー、上原裕美子
生物学の本かと思って読み始めましたが、良い意味で大きく期待を裏切られた一冊です。
著者自身の恋愛話、自殺未遂の話なども赤裸々に綴られており、生物学を通して見える「人間の生々しさ」が随所に散りばめられていて、その迫力に目が離せません。
生物学も好きですが、やっぱり僕は人間、特に、息遣いまでが聞こえてきそうなリアルな精神世界に一番興味がある、と気付かせてくれる一冊でした。
不夜脳 脳がほしがる本当の休息

不夜脳 脳がほしがる本当の休息

東島 威史
最後はもちろんこの一冊です。
読む人の心に火をつける。そのために、一点の妥協もせずに向き合って書いた一冊です。
眠る時間を削って、すり切れるように今日も生きている人に。
眠れない不安と焦燥に、押しつぶされそうに過ごしているあなたに。
不夜脳は実用書でも、健康書でもなく、そんな方々に向けた「応援歌」です。
東島 威史

東島 威史

東島威史(ひがしじま・たけふみ)
脳神経外科医。医学博士。専門は機能脳神経外科(脳神経外科専門医・指導医、てんかん専門医)。トゥレット症候群やイップスなどの希少疾患をはじめ、パーキンソン病やてんかんに対する脳手術を多数経験。実際に脳に触れ、切除し、電気刺激をする経験から脳機能を学ぶ。臨床の傍ら研究費を取得し、大学の研究員として脳機能研究も精力的に行う。
2019年から横浜市立大学附属市民総合医療センター助教、2025年より横須賀市立総合医療センターに「ふるえ治療センター」を設立、センター長を務める。
また、プロ麻雀士の顔ももち、脳の機能と活性化について臨床研究にいそしむ。2020年から子ども麻雀教室で行った研究で「子どもが麻雀をすると知能指数が上昇する」ことを示し、心理学のジャーナルに論文を発表した。